ブラ街道 on the road

人はいつの時代も、その土地の風やにおいを感じ生きてきた。綿々と続く歴史の糸をたどると、生きた人々の息遣いを感じる気がする。現代を生きる私たちも最善を尽くして日々を暮らし生きている。その道はどこから始まりどこへ向かうのか。果て無き道を今も歩んでいる。

富士山

鳩森八幡神社の富士塚に登ったら少し汗ばむほどの「富士登山」だった

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東京千駄ヶ谷にある鳩森八幡神社には立派な富士塚がある。

なぜこの場に人工的につくられた「富士山」があるのだろうかと思い行ってみた。

東京・渋谷区の神社の境内に「富士山」がある。

千駄ヶ谷の鳩森八幡神社だ。

鳩森神社前交差点から大鳥居をくぐり境内に入る。

大銀杏の木を過ぎ、左手に鳥居があり、その横に小山が築かれている。

これが富士塚だ。

富士塚は本物の富士山を模してつくられており、頂上には奥宮、7合目には烏帽子石や洞窟、その中に身禄像が安置されている。

それにしても鳩森八幡神社には富士塚(浅間神社)だけでなく、いろんなものがありそうだ。

社殿前の案内図をみてみた。

お稲荷さんもあれば、能楽殿、将棋堂なるものまである。鳩森八幡幼稚園も境内の中にあるようだ。

なかでも注目はやはり富士塚。

高さ数メートルの富士塚に登ってみることにした。

これは自然の山を利用したのではなく、作ったのだろうか。

社務所で、登頂記念に御朱印が頂ける(300円)ということで、お願いすると頂いた説明書きに記されていた。

この富士塚は寛政元年(1789)の築造と言われ、円墳形に土を盛り上げ、黒ぼく(富士山の溶岩)が頂上近くにのみ配されています。

人工的につくったのか~

数メートルとはいえ、富士信仰への情熱が感じられる。

山腹には、要所要所に丸石を配置し、土の露出している部分には、クマザサが植えられています。頂上には奥宮を安置し、山裾の向かって左側に御影石の里宮の建物があります。

この富士塚は、浅間神社でもあり、頂上に本物の富士山と同じく浅間神社の奥宮がある。奥宮について調べてみると、静岡県富士宮市にある富士山本宮浅間神社に奥宮の紹介がある。

里宮については、山梨県富士河口湖町の富士御室浅間神社に里宮の紹介がある。河口湖畔に里宮、2合目に本宮があるという。

富士講で栄えた山梨県富士吉田市には、北口本宮冨士浅間神社もあり、富士山周辺にはたくさんの神社がある。

この「富士山」は、それらの神社もひっくるめて詰め込んでいるのだろうか。

頂上に至る登山道は、自然石を用いて階段としています。7合目には洞窟が作られ、その中には身禄像が安置されています。

7号目には烏帽子岩があり、その奥に洞窟がつくられている。本物の富士山の8合目(昔は7合目だったとか)には、身禄行者(みろくぎょうじゃ)を祀った烏帽子岩神社のお社が建っている。身禄行者は、富士講中興の祖の一人とされている方。

富士講と御師

浅間神社は多くは富士山がみえるところにつくられる。さまざまな要素が盛り込まれたこの富士塚は、なぜここにつくられたのか。

社務所の方に聞いてみた。

“この地域に富士講、ここでは烏帽子講と呼ばれる方々がいた。烏帽子講の方々が富士塚に登って富士山登山と同じ力を得たいと願ったとのこと。また7月1日の開山の前にお祭りをして準備をするのにも使われた。そのお祭りは今も毎年6月3日に行われている。昔は烏帽子講の方々が主体となって行われていたが、今は講員がいなくなったので神社側がおこなっている。普通は富士講というが、うちだけは烏帽子講、烏帽子岩講という”とのこと。

富士塚は今もたくさん残っている。

富士塚をまとめた本も販売されていた。

これれほどまでに富士を信仰する人々が江戸時代にいたとは。

ますます興味がわいてきた。

 

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