井上先生は毎朝4時に起きて医学論文を5本は読むという。
そんな先生のコロナの解説が非常にわかりやすく説得力のあるものだった。
松田先生が「わが意を得たり」というのもうなずける。
カンタンにいうと、コロナウイルスが胃腸や肺に多く存在するACE2という受容体にくっついて体内に入り増殖するというもの。ウイルスの侵入にともないウイルスをやっつける白血球などがサイトカインを出すが、それが過剰に産生されるサイトカインストームという状態になり、小さな血栓が無数にできるというもの。血栓が舌におきれば味覚がなくなり、肺にできれば肺炎のようになり、脳にできれば疲れを感じる。臓器により症状が異なるが本来、自分の体を守るべき免疫系が暴走し自分の体を痛めつけ、死に至らせることすらある。
京大の上久保先生といい、大阪市大の井上先生といい、本当にすばらしい!
でもこうした研究が、政策に反映されないのは、本当におかしい。
松田先生によると政権中枢はわかっているのにである。
これはひとえに「メディアの煽りで国民にすっかり「コロナ脳」が定着してしまった」からに違いない。サイトカインの暴走が体内だけでなく、社会にも起きているようである。
本来、政治をチェックし社会を守るはずのメディアが、自分の目の前の利益に目を奪われ、暴走し社会を傷つけている。これは「メディアストーム」ともいうべき由々しき問題である。